MA Manga@SEIKA

はじめに

大学院でマンガを学ぶ

「マンガ」が世界的な広がりを持った一つの表現領域・文化として認められるようになってからすでに久しい時間が経過しています。京都精華大学は世界に先駆けて2006年にマンガ学部を設立し、2010年にはその大学院としてマンガ研究科が作られました。博士前期課程(マスターコース)の実技系コースでは毎年20名弱の院生が、ストーリーマンガ、カートゥーン、イラストレーションなどの領域で研鑽を積んでいます。また理論系コースでは5名弱の院生がマンガに関してアカデミックな研究を行なっています。博士後期課程(ドクターコース)ではさらに高度な研究・表現を目指して若干名の院生が日々真剣にマンガに向き合っています。
トキワ荘の例を引くまでもなく、同じ志を持ったものが集まることには特別な意味があります。マンガ研究科には世界中からマンガを深く愛する院生が集まり、そこで実り豊かな化学反応が起こっています。このウェブサイトでは、そんな京都精華大学マンガ研究科に集う大学院生たちの日々の格闘の成果をご紹介します。マンガがアカデミックなものになり、大学院で真剣に取り組むものになっても、マンガの本質が楽しいものであることは変わりません。
まずはそれぞれの作品を楽しんでいただき、その上で「大学院でマンガを学ぶ」ということの意義に思いを馳せていただければ幸いです。

2022年6月 京都精華大学 マンガ研究科長

おがわさとし